日常生活
4つのポイントで現状を記録する
あなたが抱える問題や病状を把握し、主治医と共有するために、以下の4つのポイントを記録してみましょう。治療を考える上では、肌の状態だけでなく、仕事・学業などの活動への影響やこころの動きも大切になります。
かゆみや体調
どのような症状がみられましたか?かゆみや皮膚の見た目、全身の体調はどうでしょうか?症状の重さや自分でどのように対処したかも記録しておきましょう
皮膚だけでなく全身の症状とその重さを把握しよう
症状が出るきっかけ
症状が出る前、悪化する前に、生活に変化があったりストレスを感じたりすることはありましたか?
思い当たるエピソードがあれば記録しておきましょう。
新たな症状、悪化した症状があれば
その理由も把握しよう
湿疹が出た回数
症状が出てから何日くらい続きましたか?
診察までの間に湿疹が出た回数、期間などを記録しておきましょう。
どのくらいの頻度で
肌の状態が悪化するか把握しよう
生活への影響
湿疹によって眠れない日や、仕事や勉強に集中できない日、人付き合いを避けた日はありませんでしたか?
生活に影響があれば記録しておきましょう。
肌の状態が生活に影響していないか
把握しよう
診察に向けて
記録した4つのポイントを整理しよう
アトピー性皮膚炎の悩みは百人百様です。どんな症状が辛いのか、仕事や勉強にどのように影響しているのか、主治医に率直に伝えられるように記録を整理しましょう。現状をふまえて、今後どのような状態を目指したいか、治療に対する希望を考えてみましょう。
かゆみや体調
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- 前回の診察時から、どのように症状が変化した?
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- 掻き痕を含め、いちばん辛い症状、なくしたい症状はなに?
症状が出るきっかけ
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- 症状が悪化するときは、どんな体験がきっかけになっている?
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- その体験は今後も予定されている?
次の治療で目指したいこと(例)
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- いちばん辛い症状の〇〇をなくしたい!
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- かゆみをがまんしたくない
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- また□□の予定があるので湿疹が出ないようにしたい!
湿疹が出た回数
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- 前回の診察時から何回湿疹が出た?
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- 1ヵ月を全体として、症状が出ている期間は何割くらいになる?
生活への影響
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- 1週間、1ヵ月のうち、かゆみで眠れない日はどれくらい?
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- 湿疹のせいでどんなことを諦めた?
次の治療で目指したいこと(例)
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- 湿疹が出る回数を減らしたい!
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- かゆみを抑えてぐっすり眠れるようにしたい!
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- △△に挑戦してみたい!
診察では …
4つのポイントと治療への希望を伝えよう
現在の症状と課題、ご自身の治療に対する希望を率直に伝えましょう。
もし「今よりも改善したい」「治療を変えてみたい」と考えているなら、新しい治療方法や期待される効果について医師に聞いてみましょう。
主治医はあなたに適した治療法を一緒に探してくれます。
現在の症状と課題
かゆみや体調
きっかけ
回数や期間
生活への影響
次の治療で目指したいこと(例)
治療を変えてみたいなら
これまでに試したことのない新しい治療方法があるか聞こう
自分の治療を変えたらどんなことが期待できるか聞こう
伝えた後は …
次の診察まで再び病状を把握しておく
課題と治療法について主治医と話し合い、納得した後も、病状や自分の希望は変化するかもしれません。新しい治療にチャレンジした場合だけでなく、以前からの治療を継続した場合も、病状の変化や生活への影響、自分が何を求めているのかを定期的に見直していきましょう。
<日常生活>でご紹介した4つのポイントの記録は、現状を把握するのに役立ちます。
ご自身の経験や気持ちを主治医と正確に共有することは、より良い状態になるための第一歩です。一度話し合ったからと遠慮せず、率直な思いを伝えてみましょう。